じいさんの受診付き添い
今日は朝に母から依頼を受け、施設入所中のじいさんの受診に付き添っている。ほとんどの施設は施設職員のみで受診すると思うのだが、しかたない。
じいさんとは実際に祖父だからである。母も父も仕事があるので対応できない中、今日は暇を持て余している孫に白羽の矢が立った訳である。
旭川市立病院に着くとそれらしき福祉車両が目に入った。見ているとそれらしき人物が降りてきたので追いかけて顔を見に行く。
車椅子に施設の名前が書いてある。間違いない。
間違いないのだが、どうもこんなじいさんだったか自信が持てず声を掛けられない。意を決して近くにいた施設職員の方に声をかけてみた。どうやら正解だったようだ。しかしこんなじいさんだったか。ちょっと見ないうちに随分と衰弱していた。
受診とはかくも時間がかかるものなのか。10時にきてもう14時だ。というのも検査を行うとなったためであるが、まさに待ちくたびれた。
じいさんに話しかけると、思いのほか喋りは元気である。何かしら良いところがあると家族としては嬉しいものなのだと思った。
付き添いの職員に聞くと、健常なものはもう食べる事が難しいのだと言う。プリン食、お粥、とろみのついた飲み物。可哀想だとは思うが、施設職員として仕方ないという思いもある。
なんとも言えないが、いつのまにか祖父は生かされる存在になっていた。最新の医療と福祉というのは人の人生を豊かにしてくれるものである。しかしながらその仕組みを使わねば一家総崩れになってしまう。
仕方ないが受け入れるしかないなぁと、深い問題を浅く考察して今日が半分終わった次第である。
帰ったらタバコでも吸おう。